発話音声をカオス論的に分析し大脳新皮質の活性化状態を定量的に評価

発話音声をカオス理論により分析することで、発話者の大脳新皮質の活性状態が定量的に評価できることが実験的に確認されています。電子航法研究所では、その指数をCEM(Cerebral Exponent Macro)として定義しました。

doc-16カ オス論的な信号処理においてが、右図の様にマイクロフォンに発生する音声信号電圧から、ストレンジ・アトラクタと呼ばれる図を生成(数学的には再構成と呼 びます。)して、これを評価します。ストレンジ・アトラクタは人間の目には何か意味を有する様に見える形状を有しており、何等かの軌道が揺らいでいる様な 印象を与えます。実験的には、この視覚的な印象としての”ゆらぎ”を定量的に評価した指数値(CEM値)が、その発話者の大脳新皮質の活性度と相関するこ とが確認されています。活性度が高い場合には、”ゆらぎ”は大きくCEM値は比較的に大きな数値となり、消耗して余裕を失ってしまっている様な場合には逆 に”ゆらぎ”は小さくCEM値は比較的に小さな数値となります。

doc-17  右図は、些細なストレスがCEM値を変化させることを確認した実験結果を示しています。被験者は先ず「普通に、葉書大のカードに書かれたテキストを読 み」、次に「右手人差し指で自分の右耳を塞いで同様にテキストを読んで」います。被験者AのCEM値は、普通に朗読した時には460でしたが、耳を塞いだ 場合には580に上昇しています。殆どのプロットが、右図y=x線の上側に存在していることは「耳を塞ぐことに因るストレスが大脳新皮質に負荷として作用 しCEM値が大きくなった」ことを示しています。

下図は対話音声を分析した結果ですが、経過時間250秒、650秒、1,000秒の位置に質問者のCEM値に山状の変化が観測されています。この時刻は、質問者が先の質問を総括して、予め用意している次の質問を開始した時刻と正確に一致することが確認されています。doc-18

発話音声から発話者の緊張や弛緩を評価することは今日既に可能なのです。